節分行事豆まきと柊鰯 その由来と立春の関係

節分の翌日は立春。
豆まきをして寝たら暦の上では春となりますが、まだまだ寒い季節ですよね。

テレビでも「暦の上では春ですが、まだまだ寒い日が続きそうです」が定番のセリフとなっています。
なぜ寒い時期なのに「春が立つ」なのでしょうか。

節分の行事の由来から、立春との関係まで順を追って見てみましょう。

節分の行事・慣習

節分は冬と春の節が変わる日です。
節の変わり目には悪気(悪鬼)が忍び寄ってくると考えられていました。

とくに立春を年の始めとしていた時代は九年最後の晦日に当たりました(月齢の月とは別)。

そのため旧年の厄を落としと、立春から始まる新しい年の息災を願った行事が定着していきました。
現代でも神社では節分祭が、寺院では節分会が行われますね。

節分の行事は今なお根強く残っているために、地方による違いが見て取れます。
一般とは逆に「鬼は内」「福は外」という掛け声をする地域もあります。

長年続く習慣は地域や家によって違うので細かいことを気にし始めるとキリがありません。
鬼(悪い運)を追い出すという基本だけ押さえて臨機応変にいきましょう。

ここでは一般的なやり方を紹介しています。

豆まき

豆まきの由来

節分の豆まきは平安時代の宮中で行われていた中国由来の年中行事「追儺(ついな)」が起源とされています。

それが民間に広まって鬼を外に追い払う豆まきとなりました。
現在でも節分際の神事として追儺式を行っている神社もあります。

豆まきのやり方

イベントなどでの豆まきは昼間行われることが多いのですが、豆まきは夜陰に乗じてやってくる鬼を追い出すための行事。
何時からという決まりはありませんが、本来は黄昏時(夕暮れ)に行われていました。

豆まきに使うのは炒った大豆。これは「炒る」と「射る」の語呂合わせのようです。
生でいけないのは、外に撒いた豆から「芽が出る」のが、「災いの芽が出る」に通ずるからと説明されています。

しかし普通に考えると、生では柔らかくて当たっても痛くなさそうだし、食べられないという理由ではないかとw

大豆は味噌・醤油・納豆のように発酵させて食べることが多く、豆腐のように未発酵で食すほうが珍しいですね

未発酵の大豆は身体によくないのではないかとする研究もあります

閑話休題。節分の当日は、豆を入れた箱を神棚にお供えしておきます。神棚がなければ高い場所に供えます。
お供えした豆を福豆(ふくまめ)と言います。

夜になったら豆撒き

日が暮れたら鬼退治の豆まき開始。

「鬼は外」「福は内」の掛け声とともに豆を撒きます。
撒き始めるのは家長の役割。お父さん、お母さんが一緒に撒いてもいいかもしれません。

「鬼は外」では外に向けて豆を撒いて戸を閉める。「福は内」では家の中の部屋を回って豆を撒きます。

床に落ちたものを食べるのに抵抗があるなら、小分けパックのものを買う手も

5秒ルールを適用して、まいたそばから拾うという手もある?

ひとしきり撒き終えたら、今度は巻いた豆を拾って年齢の数だけ食べます。
これを年取り豆と言います。

食べる個数は地域によって違いますが基本は数え年でいいと思います。
その年の誕生日を迎えた時の満年齢+1が数え年になります。

節分の翌日立春を新年と考えると、翌日歳をとるから来年分の福を得ようと考えていたのかもしれませんね。
地域によって違うので細かく考えず、満年齢でも数えでも好きな方でいいだろうとは思います。

多すぎて食べられない場合は無理しなくてOK。
後で福茶に入れて飲む手もあります。

外に撒いた豆の片付けはどうする?

部屋の中は普通に掃除すればいいとして。問題は外。

一軒家なら豆を外に撒いてそのままにできますが、アパートやマンションのベランダに撒いた豆を放置すると排水口に入って詰まりの元になりかねません。

予めシートなりビニールなりを敷いておけばいいのですが、無粋ですよね。
できればそういうことはしたくない!という場合でも、排水口だけは覆っておく方がいいです。

ビニールでもダンボールでもいいので排水口のところを完全にカバーしておけば、ほうきとちりとりで大ざっぱに処理して、最後に排水溝と排水口に貯まったのを拾うだけと手軽に処理できます。

柊鰯(ひいらぎいわし)を飾る

節分柊鰯

柊(ひいらぎ)は葉の硬いトゲトゲが鬼の目を刺す(悪気を追い払う)と考えられていたため、庭に植えられていました。
表鬼門に棘のある柊を、南西の方角には南天を植えるといった習慣の地域もありました。

トゲトゲのひいらぎに加え、塩鰯を焼くと発生する臭いと煙で鬼が近寄らないと考えられていました。

季節の変わり目にあたる節分には鬼が出ると考えられていたため、塩鰯の煙と柊という二本立ての防御で対策をしていたようです。

柊鰯はスーパーなどで売っている地域もあるようですが、鰯の頭を焼いてヒイラギの枝先に据え付けるだけなので家庭でも作れます。

立春になって外したあとのは寺社の焚き上げに持っていくのがいいですが、生ゴミとして出しても問題はありませんね。

福茶を飲む

節分には福茶(ふくちゃ)を飲む地域があります。
正月(最初の月)=立春だった時代の名残で、正月に飲むこともあります。

福茶は黒豆、昆布、梅干し、山椒といった具に煎茶や湯を注ぐ縁起物。
節分では黒豆の代わりに福豆(神棚にお供えした豆)を入れます。

福茶(一人分)

福豆  3個

梅干し 1個

昆布   2〜3切れ

緑茶   適量(お湯でも可)

立春と節分と旧正月の関係

かつては立春が年の始まりでした。
そのため立春=旧元旦と言われることがあります。

しかし実際には、元旦と立春が重なるのはまれで、通常は両者の間にずれがあります。

立春と旧正月が一致しない理由

立春と旧正月が一致しない理由は、月と太陽の関係にあります。

立春は太陽の動きを基準とするのに対し、月は月齢(月の見えない新月が一日)を元に算出しています。そのため暦と日付がずれてしまうのです。

  • 暦は太陽の動きが基準
  • 月は月齢が基準

農業で必要なのは季節の移り変わりの知識、つまり太陽の動きです。
いつ作物を植えるのか、いつごろ刈り入れるかはお天道さまの動きをみて判断します。

太陽を基準にすると1年は365日とちょっと。

それに対して月は29.5日が満ち欠けの周期なので、12ヶ月=で354日。
1年を12ヶ月とすると毎年11日ずつずれてしまいます。結果として年を追うごとに月の名前と季節がずれてしまいます。

そのため旧暦では3年に一度、13月となる閏月を作って季節と月のずれを修正していました。

月の満ち欠けのタイミングと季節である暦の間には常にズレが生じているため、一致することは少なかったのです。

寒い時期なのになぜ立春なのか

立春は2月4日または2月5日と、寒い季節の真っ只中。
なぜ寒さ真っ只中の2月に暦の上では春になるのか。

その理由は季節の分け方、24節季にあります。

太陽の位置が一番高い日は夏至、太陽の位置が一番低い日が冬至ですよね。

日の長さが一番短く夜が長いのは冬至ではなく、1月の頭になります。
光の屈折の関係で日の長さと太陽の高さは一致しないという不思議な現象が生じています。

冬至と夏至の間が秋分と春分。
これで 冬至 春分 夏至 秋分 の4つで1年が四等分されます。

これら4つの暦の真ん中に位置するのが 立春 立夏 立秋 立冬 となります。

24節季 wikipediaより

立春は冬至と春分の間に位置して、「これから春に向かうよ」という折り返し地点ということ。
だから寒いのは当たり前で、これから暖かくなる境目という位置づけです。

なお、実際の暦は8分割45日ではなく、さらに細かく15日ごとに分けられた24節季が用いられています

節分と立春の関係

さて、豆まきをする節分です。

節分は節を分ける日で、立春・立夏・立秋・立冬の前日はすべて節分です。
したがって節分は年に4回あるのですが、立春の前日の風習だけが根強く残ったというわけです。

立春の前日の節分が特別視されたのは、昔は立春が新年(の月)を意味していたためだと考えられています。

季節の変わり目は鬼が出ると考えられており、人家に近づく悪霊を豆を投げつけて追い払うという行事が節分の豆撒きとなりました。

柊鰯(ひいらぎいわし)も同じく鬼避けのために飾るもので、平安時代には注連縄にボラの頭を刺していたという記述もあるようです。

恵方巻きは伝統的?

恵方(今年の縁起のいい方角)を向いて食べる太巻き、恵方巻きは伝統的ではないようです。

関西の風習と言われていましたが、それも怪しい。早くても昭和に入ってから始まった比較的最近の習慣のようです。

縁起ものとして考えずに、流行りにのるつもりで食べるのがいいかもしれませんね。

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